2010年の年末に投票が行われた『ザ・ベスト・オブ・情's四コマ選手権』。
公開投票でのグランプリ選出に加え、情報館館長である島本浣先生、
マンガ学部のひさうちみちお先生、佐川俊彦先生にも
審査員として特別賞を選出していただきました。
受賞者のみなさん、おめでとうございます!
▶受賞したのはこんな方です!
『虫とり』 トム・作
『美容室』 ボブ・作
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審査委員コメント:島本浣先生
あるようでないようなシチュエーション。何とでも想像できるが、その想像が的を得ないものになってしまうので、自分で笑ってしまう。そうした内容とヘタウマ的な描写が、これまたぴったり。最後の「うるせい!!」は、ほんとに「うるせい」感じを伝える。
『しみ』 マイメロ大好き・作
審査委員コメント:ひさうちみちお先生
ヘタウマやら不条理やらいろいろ面白いのがあって迷ったのですが結局「しみ」と「ミックスベジタブル」の二者択一になりました。「ミックスベジタブル」は四コママンガとしてのネタの面白さ。「しみ」はTシャツを意識した昨今流行りの言葉でいうところのコラボ的面白さです。Tシャツになるのは受賞者だけなんですが私は今回Tシャツにプリントされることを前提とした四コマというものを考えてみました。
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四コママンガをTシャツに刷るというのはファッションとは別のところで独立している表現を無理矢理Tシャツに押し込むということです。Tシャツに四コマを侵犯させるという行為。大袈裟にいえばね。だからあまりTシャツを意識しない方が良いのです。Tシャツとは全然関係ない普通のナマの四コマがTシャツにプリントされるのが面白い。ただそれは飽くまで絵柄というかTシャツっぽい絵になっては面白くないという話です。
「しみ」は絵ではなくネタでTシャツを意識しています。「四コマ」に「Tシャツ」を意識させたといっても良い。「四コマ」に「Tシャツ」が侵犯しているのです。マ、言うたらね。Tシャツにプリントされることで四コマがTシャツを侵犯し、Tシャツを意識することでTシャツが四コマを侵犯する。この犯し合う関係が四コマTシャツの醍醐味であると私は思うのであります。「しみ」はその醍醐味を充分味あわせてくれるとはいえませんがその方向には向いていると思います。四コマめの台詞と擬音は要らないです。空白がよろしい。
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『おひめさまの憂鬱』・うめぼし
審査委員コメント:佐川俊彦先生
動物や小鳥たちにも好かれ、かしずかれる、お伽噺の幸せなお姫さま♪
でも、時には「ウザい!」とすべてを振り払いたくなる時だってあるんです…。
その衝撃の一瞬を、見事にパパラッチ!(笑)
3コマ目の沈黙が、なんとも言えないイイ感じです♪(佐川)
『あるよねぇ』 桑原ゆっくり・作
審査委員コメント:情's people編集長・福山賜
ほんまに、超ほっこりします。桑原ゆっくりさんの「ゆっくり感」に支配されるのが気持ち良いです。このへたくそな絵と、へたくそな字と、ばかばかしさ加減になぜだか心が温められるといいますか…。いや、温められるんですけど、でもどこか「やったった感」もありますよね。そこがズルくて大好きです。
ザ・ベスト・オブ・情's四コマ選手権
投票期間:2011年1月17日(月)〜1月25日(火)
会場:情報館2Fコミュニティスペース
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